「生きている人と死んだ人をさばかれるキリスト・イエスの御前で」4:1
この書簡は、パウロがローマの獄中で、弟子のテモテに宛てて書いた手紙である。この手紙を書いて間もなく、皇帝ネロによって処刑された。目前にした死への恐れはなく、キリストが地上に現れ、打ち建てられる御国に思いは向いていた。すべての人のさばきは、キリストに委ねられており(1節)、クリスチャンたちは「キリストのさばきの座」の前で地上の報いを受け取ることになる(Ⅱコリント5:10)。このゆえにパウロは、テモテに対して、どんな苦難の中でも耐え忍び、自分の務めを果たすよう、厳かに命じた(1~5節)。
キリストの再臨と御国に焦点を当てて生きることは、神の子どもらしく生きることにつながる。「みことばを宣べ伝えなさい」(2節)。みことばはキリストご自身なので(ヨハネ1:1)、生きていて、力がある(へブル4:12)。私たちがみことばを読むとき、信仰の励ましを受ける。みことばを語るとき、キリストの信仰が伝わる(ローマ10:8)。みことばを信頼して語り、種を蒔こう。「時が良くても悪くてもしっかりやりなさい」(2節)。私たちには、主からの報いが待っている。「よくやった。良い忠実なしもべだ。」(マタイ25:21)。
キリストから目を離さずに生きる…これが神の子どもらしく生きる鍵である。